マレーシア〖イスラム教徒ラマダンとハリラヤって何？〗

イスラム教国家であるマレーシアでは、毎年ラマダン【断食】と呼ばれるイベントがあります！今回はラマダンとラマダン明けに行われるハリヤラプアサについてご紹介します。

1 ラマダンとは？
2 お祈りの回数は？
3 ラマダンの目的とは？
4 ラマダン中の禁止事項
5 参加出来る年齢について
6 ラマダンの免除について
7 ラマダン中の仕事について
8 イフタール食の内容について
9 「ハリラヤプアサ」とは？
10 —–まとめ—–
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ラマダンとは？

ラマダンとは(断食をする月)という意味です。期間は約1か月ほどで、その間はほとんどのムスリム(イスラム教徒)の人々が飲食を止めます。

断食: イスラム教徒における断食とは、日が昇っている間一切の飲食をしないことを指します。水分補給も禁止されています。

ラマダン: イスラム教徒が断食をする期間(月)の事を指します。ラマダーンとも表記されます。

断食というと1ヶ月の間何も食べないと思う方も居るかと思いますが、そういう訳ではありません。日没から日の出までの間(夕方以降から翌未明まで)に一日分の食事を摂るのです。※外国人旅行者などの異教徒に強制されることは無いのでご安心ください。

マレーシアの日没は約19時半過ぎ。家族や友達、同僚などとレストランや家で集い、大勢で断食明けの食事を頂くのが主流です。

ラマダンの期間中は、食事を売るラマダンバザールが多くの場所で開催されます。バザールはイスラム教徒でなくても参加し購入できます。私も一度だけ一緒に連れて行ってもらった事がありますが道の両脇にずらーっと沢山のお店が立ち並んでいて、端から端まで見るのにかなりの時間がかかりました。

食事を購入したら日が暮れるのを待ちイスラム教徒達はお祈りを始めます。それが終わるとやっとその日初めての食事を摂ることが出来ます。ラマダンの時期は毎年11日ずつ早くなっていきます。これはイスラム暦が純粋な太陰暦を使っているためです(太陰暦は1年＝354日)。2021年マレーシアのラマダンは4月13日～5月13日でした。

お祈りの回数は？

ラマダン期間中は1日5回のお祈り（サラート）の他にアザーンが聞こえてくる前に、自主的に5回以上行う場合があります。

お祈りのタイミング：（夜明け、正午、午後、夕方、夜）

アザーンとは：お祈り（サラート）の時間を呼びかけること。

ラマダンの目的とは？

イスラム教徒にとって大事な行事のラマダンには自身の信仰心を清める目的があります。様々な欲を捨てて神への献身と奉仕に集中する期間です。

ラマダン中の禁止事項

飲食禁止（水分も禁止）
日が昇っている間の喫煙
性行為
この時期のうわさ話や悪口

参加出来る年齢について

子供は本人の意思によっていつから参加するか決めることができます。早ければ7歳くらいから平均は10歳前後のようです。

ラマダンの免除について

ラマダンの期間中、妊婦、子供、病人、旅行者などは除外されます。しかし免除された人達は、後日改めてラマダンを行う必要があります。大事な宗教行事のためあくまでも該当期間に実施することの免除であって、完全にやらなくてよいとはならないようです。

ラマダン中の仕事について

日常生活もラマダン中心となり、企業や役所の勤務時間も始業は10時頃、終業は午後4時くらいにする所が多くなります。ラマダン期間中は宗教行事が第一優先されます。

イフタール食の内容について

イフタールとは:ラマダンで断食明けに食べる最初の食事のこと。イフタールの開始は、胃に負担をかけないよう水分から取ります。人によってはイフタールのあと、改めて本格的なディナーを食べて更に次の日に備えて夜明け前の食事も摂り、イフタールから日の出までの8時間ひたすら食事を続ける人も少なくない様です。大量の食事をし、断食月にも関わらず太ってしまう人もいるとか。。日中お店を閉めているレストランも、イフタール開始とともにたくさんの人で賑やかになり、ラマダン期間中多くの飲食店はかきいれ時状態になります。

「ハリラヤプアサ」とは？

一か月に及ぶ断食が終わると、待ちに待ったお祝いの日がやってきます！それが（ハリラヤプアサ Hari Raya Puasa）です！イスラム教徒であるマレー系の人々にとって、一年で最もおめでたい日の一つです。ハリラヤプアサの朝、人々は礼拝に行きその後先祖のお墓参りに行きます。この日は、多くの人が新調した服装で出かけたり家の装飾替えや大掃除、ご馳走を作って子どもたちにドゥイ・ラヤ（お年玉）用意します。ハリラヤプアサは日本のお正月のようなものですね♪

—–まとめ—–

マレーシアに住んでいると毎年目の当たりにするラマダン。個人的な意見にはなりますが、このラマダンの断食は一日何も食べられない完全な断食ではないため、一日一食の生活をされている方と感覚的には同じなのではないかと思います。しかし一年中夏のマレーシアで、断食中に水分補給できないのは非常に辛いと思います。どちらかというと脱水症状を起こさないかが心配です。マレーシアは多国籍の人々が多く集まっている国なので、日本では触れる機会が少ない宗教や異文化について知ることが出来ます。個々の信仰、意見を尊重し合い協力し助け合いながら生活していきたいものですね。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

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MOONBOW blogをご覧頂きありがとうございます。マレーシア在住歴4年。マレーシアの生活、美味しかったレストラン、素敵なBar、美容などについて、このblogを通して発信していきます。